不動産デベロッパーとは?【現役総合デべが解説】

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不動産デベロッパー

今回は就職先としても人気な不動産デベロッパーについて解説していきます。
一般的な知識から、実際にデベロッパーで働く身として生で感じていることも交えて解説していきます。

不動産デベロッパーとは

不動産デベロッパーが何をしている会社か簡単にまとめると、
建物の賃貸収益や売却益で売り上げを上げる会社です。

この建物は、皆さんが住んでいる住宅から、
買い物のために訪れる商業施設、ビジネスのためにあるオフィス、
はたまた商品を保管・管理するための物流施設など、
あらゆる建物が該当します。

もう少し深堀りするために、一番わかりやすい新築物件を例にフローを説明すると、
用地取得」→「開発」→「運営・管理」という流れに分けて説明することができます。
それでは詳しく解説していきます。

用地取得

基本的にすべてのプロジェクトは用地取得から始まります。
土地の歴史や法令上の規制を調べ、マーケティング調査・分析を行い、
その土地の潜在価値を最大限発揮できる開発プロジェクトのシナリオを立案。
事業収支・採算を綿密にシミュレーションした上で、
土地の所有者に対して売買(賃借)の提案を行います。

この用地取得のフェーズは、例えば入札で決まる場合は数か月で完了しますが、
大規模再開発のような案件であれば多くの地権者から合意を得る必要があるため
時として10年単位の時間を有する場合もあります。

開発事業

用地取得後は、その土地においてどのような空間が求められているか、
あるべき空間とは何か、周辺地域も含めて商品企画を進めていきます。

商品企画で決定したコンセプトから、
例えば「大型スーパーや専門店が揃った複合商業施設」や「高層のオフィスビル」、
あるいは「緑あふれる憩いの空間」など、その場所につくるべき具体的なプランニングを導きます。
上記の通り、一言で不動産といってもそこにはオフィス・住宅・商業店舗・ホテルなど、
様々な用途の選択肢と無限の組み合わせがあります。

どんな人がどのように利用するのか、様々なケースを想定しながら
数年先の新技術や流行も捉えたプランニングを導く、
非常に難しくスケールの大きい仕事です。

プランが決定した後はゼネコンへ建設業務を発注し、
実際に建物を建てていくフェーズとなります。
大規模な物件であれば建設開始から竣工完成まで数年かかる場合もあります

運営・管理

動き出した建物や街を、何年、何十年と、輝かせ続ける重要な仕事です。

建物は竣工後、徐々に劣化していき価値が下がるのが一般的ですが、
優れた運営・管理を行うことで、時の経過と共に価値がより高まるような物件もあります。
一つの建物で完結するのではなく、景観・人・コミュニティのことを考え、
街そのものの魅力を向上させるエリアマネジメントの取り組みも今では一般的になりつつあります。

どういう人がなれるのか?

ここまでデベロッパーの業務内容を解説しましたが、
ではどういったスキルを持つ人がデベロッパーになれるのかを解説します。

ゼネラリスト

一言でいうとあらゆる状況に対応できる「ゼネラリスト」が求められています

人材の特性を表現する際によく使われる言葉として「ゼネラリスト」「スペシャリスト」という言葉があります。
ゼネラリストは多様な場面でオールラウンドな活躍が期待される人材で、
スペシャリストは一つの方面・分野で卓越したスキルを有することが期待される人材となります。

デベロッパーは扱う不動産の種類(オフィスビル・住宅・商業施設等)も多岐にわたりますし、
関わるフェーズも多岐にわたることから、あらゆる状況へ対処できるスキルが求められます。

具体的にどのようなスキルが必要か

なので、「何か一つのジャンルに関して詳しい」ということよりも、
人当たりの良さや分かりやすい説明ができる「コミュニケーション能力」や、
自分が専門家ではないような分野であっても矛盾点や改善点を見つけることができる「論理的思考力」
プロジェクトを進行させるためゼネコン・デザイナー・管理会社など、担当物件にかかわる多くの人をまとめ上げる「マネジメントスキル」
といったものが重要視されます。

一方、入社選考を考えた時に上記のようなスキルだけでは他者と差別化するのが難しいため、
なにか1つでも秀でたジャンル・スキルを持っておくということも大切だと思っています。

何か他者とは違う自分をPRできるようなスキルがありつつ、
専門分野以外の違う分野であっても対応できるような
「コミュニケーション能力」「論理的思考力」「マネジメントスキル」が求められると思います。

デベロッパー業務の魅力

実際に総合不動産デベロッパーへ勤め、
様々な業務に従事する中で魅力と感じた内容をいくつか紹介します。

  • 若手から裁量が大きい
  • 業務内容が広範で学びが多い

若手から裁量が大きい

正確には、若手から裁量を大きくせざるを得ない、かもしれません。
というのも、不動産デベロッパーは非常に少数でプロジェクトを回すため
若手であっても様々な業務を推進する必要がある、時として重要な決定をする必要もあります。

イメージしやすくするためにも、物件当たりの担当者数を説明すると、
小規模~中規模のビルであればベテラン1人と若手1人が担当で、
サポートの技術系部署を含めてもせいぜい5名程度になります。

その5名で大きな方針決定から、ちょっとした仕様まで決めていく必要があるため、
若手であっても非常に多くの決定をする必要がでてくるのです。

業務内容が広範で学びが多い

まず、不動産には多様なアセット(オフィス・商業・ホテル・物流・・・)があるため、
自分がどのアセットを扱うかで全く業務内容が異なります。
さらに言えば、①用地取得→②開発→③運営・管理、このうちどのフェーズを扱うかでも業務内容が異なります。

加えて、先にも記載した通り、建物が完成する数年後を見据えて
様々なテクノロジーや流行をとらえた商品企画が求められるデベロッパーは多方面にアンテナを張り
様々な取り組みに興味関心を持ち続けることが重要になります。

例えば、地域を盛り上げる様々なイベント、芸術や最先端技術を活用した魅力的な空間、
こういったものを提供するためには国内外様々な取り組みに触れることが多くなります。

以上のように、様々な分野に取り組んでいるデベロッパーですが、
多くの学びがある反面、業務内容が多岐にわたっているが故のデメリットもあります。
・想像していた業務と違う
・超ホワイトな部署~ブラックな部署まで様々存在する
・急に海外勤務になる
こんなところでしょうか。

就職までのステップ

ここまでデベロッパー業務と魅力を紹介してきましたが、
採用人数が非常に少数なため、大手であれば倍率は数百倍と非常に狭き門となっています。

別記事にてどうすればこの狭き門を突破できるのか、
実際に私が就職活動で工夫した点や様々なポイントをまとめています。
良ければぜひ参考にしてみてください。

今後の展望

不動産デベロッパーの今後の展望ですが、
「明るくはないが絶望的でもない」というのが個人的な見解です。

まず、「明るくない」という部分ですが、これから人口減少社会となっていく中で、
すでに空き家や過疎化といった問題が出始めています。
そんな中で新たに建物を作っていく不動産デベロッパーは将来が明るいか?と問われると
うーん・・・というのが正直な意見です。

一方で「絶望的でもない」という理由ですが、
現在でいうと例えば高速道路沿いの物流施設などは非常に需要が高まっています。
不動産は多様なアセット(オフィスビル・住宅・物流・ホテル・・・)があるため、
何か一つがダメになったとしても他の部分で補うことができます
実際にこのコロナでホテル産業や商業施設は大打撃を受け、不動産業界も多少影響を受けましたが、
多くのアセットを有する総合不動産デベロッパーは致命的な影響というわけではありませんでした。

このように何かで補えるという性質がある以上、絶望的ということは無いだろうと思っています。

別記事にて、デベロッパーの将来性のみ解説した記事がありますので、ぜひ参考にしてみてください!!

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